ある都内の豪邸、お婆様が長年一人でお暮しになっていましたがお亡くなりになられたとの事で遺品整理に伺いました。遠い親戚という男性に話を聞くと、
「犬がいると思います。」とおっしゃるので「噛みませんか?」と聞くと。
たぶん死んでいると言うのです。
死体は見ましたか?というと、怖くて何か月も部屋の中を見ていないと。
そんな残酷な事があるかと良くお話をお伺いしました。

お伺いすると親族は皆九州にいて、
お婆様がお亡くなりになった時、東京に住んでいるのは自分だけですごく遠い親戚でお婆様とは面識もないぐらい遠い親戚の自分が家族からの命令で犬の世話を頼まれた。
無理ならお前が保健所に持って行けと。
大学の学費など田舎から仕送りをもらっているので断りきれず、
いやいや犬の世話を引き受けたのですが。
この男性、犬が苦手で触る事も出来なかったが何とかドックフードを運んだりしたのです。
犬が苦手とはいえ保健所に連れて行くなんてできません。
かわいそうだし。
そもそも、大型犬は怖くて触れない。
しまいには、この男性も体調を崩してしまい入院することになり面倒が見れなくなってしまったそうです。
退院して来た時にはもうどうなっているのか想像するだけで怖くて、
もう何か月も家の中を見ていないので業者さんお願いしますと。
誰も悪くないんです。
わんこ大好きな自分としては複雑な気持ちになりましたが、この話の中には誰も悪人は出て来ません。
部屋をのぞくとリビングから玄関をみつめたままゴールデンレトリバーが倒れています。
ああ、誰かを待っていたんだな。
亡骸を段ボールに入れペット霊園に運びました。
メスでした。
当社で供養し今もペット霊園で眠っています。
いろいろ考える事もありましたが誰も悪くないんです。
誰が悪いわけでもなくお婆様より長く生きてしまったわんこはその使命を終えたのです。